the TOWER of IVORY

あなたたちの耳が長いのは、神の代わりに世界の声を聞くため

2018年のKPOPと韓国音楽、今年の15曲


 去年の今ごろもこういう記事を書いて、そんなかで「自分のルーツは漁村だけど物理的にもう戻れない」というような話をしてたんだけど、来年の1月(もう来月です)から高円寺に住むことになりました。いま住んでる相模原の時点でだいぶ内陸なんだけど、最寄の相模線の終点が茅ケ崎なので。「あ~今日七里ヶ浜とか行ってばっくれてもいいんじゃねって気してきた…」とか、反対車線の電車が来るたびエトセトラな衝動に駆られたりしてた。でもそれももうおしまい。人波のなかで海のことなんて思い出しすらしなくなるんで…


 2018年はKPOPの1ねんせいとして、Red Velvetのジョイとイェリの区別もつかない赤ちゃん状態からスタート。気がつけばアイドルに会うため単身韓国へ飛ぶりっぱなオタクになって…来月仕事もやめるしいろいろ大丈夫?

 ただ、自分がしたい!と思ったことをしっかり行動に移せるようになった1年でもありました。海外旅行に語学学校にダンス、どれもトリガーはKPOPなんだけど。自分の方向感覚に沿って生きられるとこんなにも気楽なの…と、30過ぎてようやく実感きた。あと、韓国をトピックにできると、職場の看護師さんや姪っ子との話題に困らないっつう副産物のライフハックが…ナースステーションでの雑談や、たまの帰省が苦じゃなくなった。Kぽって、心の健康に良いんですって。

 



  1  Zion.T - '멋지게 인사하는 법(Hello Tutorial) (feat. 슬기 of Red Velvet)'





 Zion.Tはメインストリームのアーティストやプロデューサーのフィーチャリングで名を馳せるようになったR&B/HIP HOP畑のシンガー。グルーヴィーなネオソウル楽曲でもウォーミーな質感のミッドバラードでも情感にあふれた歌いぶりと声質とで心を打ちます。

 Red Velvetのカン・スルギは今年のフィーチャリング女王といっていいくらい、グループ外の活動で輝いていたと思います。





ノジェムくまちゃん












 
 

 スルギといえばギャップ!ステージ上では全人類憧れのパフォーマーなのに、リアリティ番組などで見られる日常場面ではいじられポンコツくまちゃんとしての魅力を遺憾なく発揮していますが、この曲ではパフォーマーとして別の側面、乙女スルギの演技と歌唱がめちゃくちゃハマってます。特に2番のサビ、「あんにょんあんにょん~、あんにょん…」の後ふっと入ってくるコーラスが最強にキュート…
 ママムのムンビョルお姐さんとの"SELFISH"で見せる透明感のあるのびやかな歌い方とも、SM station(後述)"Wow Thing"での、リードボーカルをとるシャープな歌唱とも違った表情です。今年ってくま年だったんでは…?

 歌の話ばかりになりましたが、MVがとてつもなく泣けます。言葉がわからなくても伝わってくるものがある。



  2  fromis_9 - To Heart(Debut Stage | M COUNTDOWN 180125 EP.555)






 投票操作疑惑などもありあんまり評判の芳しくなかったサバイバル番組、「アイドル学校」で選抜された9人組グループ。しかし、2017年11月のプレデビュー曲"ユリグドゥ(ガラスの靴)"に始まる清純スタイルと"DKDK(ドゥグンドゥグン)"以降の突き抜けた元気っ子全開コンセプトの絶妙なミクスチャー、それを5000%生かせる楽曲の素晴らしさと顔面の強さを武器に、いまやポストTWICEの最右翼に。


 名目上のデビュー曲”To Heart”は、アイドル学校1位通過でセンターとなったノ・ジソンを大きくフィーチャー。

特別だよジソンお前は
























 歌詞は着実に前進しはじめたプロミスナインの挨拶状のような内容。미래에(ミレエ、「未来に」)や약속해(ヤクソッケ、「約束ね!」)といった意味的にも音韻的にも日本語とほぼ同じのフレーズが耳に残るし、意外と運動量のあるステップの大きい振り付けにも合ってて、自然とこっちの歩幅も大きくしてくれる曲です。
 でも始まりの歌ってことは、終わりの始まりでもあるんですよね…切ない気分にもなる。来年もソンハヨンに会いに韓国いこ…と思ってたら、なんと1月に東京でチェキ会を含むミニイベントが。これ行ったら思い残すことないんだが…?







[세로라이브] 오마이걸 OH MY GIRL- 비밀 정원





 Kぽのけの字も知らなければ、カナダラ(日本語のあいうえおに相当)のカもわからなかった頃、あいゆの「52の質問」という動画を見て。一問一答式のようでありつつも、質問に対するあいゆの回答からアドリブの質問を加えていく形式が面白くて、印象に残ってる。で、序盤の受け答えにこんなシーンが。

Q12.最近いいと思うガールズグループは?
   A.OH MY GIRL
Q13.理由はなんですか?
   A.みんなが独特でいいと思います

 このdingoチャンネルの縦ライブ動画は、グループとしての再スタートを賭けた"Secret Garden"の活動開始時期ということもあり、フィジカル・メンタルともゲージMAXで満ち充ちた気合いがめちゃくちゃ伝わってくる。一番手前のユアたま、引き視点でも分かる位のとぅるっとぅるの肌で完全にユアたまごになってる…。そして声。それぞれのボーカルの個性がいかんなく発揮されていて、あいゆ先輩の言ってたおまごるちゃんの魅力ってこういうことなのね…という「分かり」が凄かったです。







 おまごるは上方からの視点がとても映える円を描くようなパフォーマンスも素晴らしいけれど、そんなわけで声の個性がはっきりしているので、バラードも何度でも聴きたくなる曲が多くて。
 "ウリイヤギ(Our Story)"はチャカ・カーンのThrough the Fireのイントロをモチーフにしたキラキラで回顧的なトラックが素敵なんですが、そもそも彼女たちのアイドルとしての歩みが物語性の濃いものとなっていることもあり、曲がタイトル・おまごるのストーリーそのものとドンピシャでマッチしてるんですよね…グループとしても折り返し地点の年なので渡韓も含めて応援しに行きたい!



  4  NCT U 엔시티 유 'YESTODAY'





 煙たくてソウルフル、煌々と光を放っているのにモノクローム。この懐かしいトラックの薫りは90'sブーンバップじゃん…と感傷に浸る間もなく、土埃を払うかのように登場するイ・テヨンのラップが最高に渋アンニュイで泣けてくる。ざらついた声質はさながらGangstarrのグールーのよう。こういう楽曲をアングラのクルーとかじゃなくて、天下の最大手芸能事務所であるSMエンターテイメントが作っているのも面白い所。



  5  KHAN "I'm Your Girl ?"





 わずか1曲のみの活動で解散したアイドルグループ、The Arkの片割れの2人が再出発としてリリースしたシングル。若干レトロな雰囲気も醸しつつトラックのベースはミッドテンポのトロピカルR&B…という今どきごまんとあるポップスなのに、この胸を締め付けられる感じはなんだろ?となったときに、解釈の余地のあるMVがポイントなのかな…
 リフレイン部分でミンジュ(金髪の子)がユナキムの髪切ってあげてからのダンスシーンの乱れ撃ちと、合わせた手をしっかり繋げて終わるカット良すぎないですか??せつなが込み上げてくるぜ…




  6  SUMIN - 설탕분수 (Sugar Fountain) (Prod.Pomrad)




 Red Velvetの名だたる一番いい曲群の中でも本当に一番いい曲(?)、"Look"の作曲にクレジットで名を連ねているコンポーザー・R&Bシンガー。超低予算感のあるMVではなにやら変てこなダンスを踊ってますけど、曲が展開していくなかでジャンルレスにトラックの性格が変わっていくのがめちゃ新しい~。クレジットのPomradという人はアントワープのビートメイカー。bandcampで音源聴いてみるとブリブリのシンセブギーとかエレクトロファンクをやっていて、スミンのスタイルにかっちり合う人選なんだと思います。



7  [STATION X 0] 슬기(SEULGI)X신비(여자친구)X청하X소연 'Wow Thing' Dance Practice





 SMエンターテイメントの所属アーティストと、一応他事務所アーティストとのコラボ企画と言ったらいいのかな…ときには他の事務所どころの話じゃなくジョン・レジェンド呼んでたりして口ぽかーんなります。本動画はダンスに定評のありすぎる4人のアイドルによるコラボ楽曲、の練習動画。キレッキレの一言では表しきれない、ダンスにもそれぞれ個性があるんだ…という当たりまえのことを分からされ、エンタメ楽しむには解像度だいじね…となりました。普段グループ活動でのイメージと違うスタイリングを見せる、ヨジャチングのシンビ(左から2番目)
のしなやかクールさが発見でした。これは練習動画ですが、楽曲では(G)I-DLEのソヨン(一番左)が普段に比べてルーズなセルフボースティングラップをかましています。

 あと、フォロワーの工場さん(という方です…信頼できる感性)がブログで触れてくれているようにトラックの元ネタがSWVのLove like thisなんですが、レトロブームとかに関係なくKぽでこういうクラシックR&Bの再解釈続けまくってくれ~と思います。




   8 이진아 Lee Jin Ah - RUN (with 그레이 GRAY)





 チャーチでの演奏が原点というジャズの素養があるSSWイ・ジナと、年がら年中名コラボを量産しまくっているヒップホップ/R&BプロデューサーのGRAYによる良い予感しかしないクロスオーバー。若干GRAYが目立ってる感があるものの、後半Nordでのイジナのソロがちょうどいい按配で入ってくるのと、完成系ウィスパーボイスでの도망가 볼까?”が耳心地良すぎます。GRAYのサウンドロゴに口パク当てるとこも可愛い~。




  9  엘리스(ELRIS) - 'Focus'




 メインボーカル兼メインダンサーという圧倒的フロントのキム・ソヒを擁しており計り知れないポテンシャルを持っていながら、キュート・爽やか路線の凡百のグループから脱け出せないでいるエリス。”Focus”は公式ではパフォーマンスビデオのみのリリースで、この動画のようにサイン会では何度か披露されているみたい。VIXX・GOT7・宇宙少女・TWICEの現行最新リード曲を手がけている2018年の売れっ子コンポーザーチーム、Full8loomが作曲。4 wallsライクなディープハウスをやっていて、この曲サブでもいいから活動しないんかい!となった。



 

ソヒのダンスブレイクと椅子を片付けるベラ





























この曲、アウトロでソヒ1人でのダンスブレイクがあるんですが…
椅子2個持ってはけていくベラの姿…ベラだって美しいんで…






 去年のアルバム曲のショートver.ですけどめちゃくちゃ良いR&Bポップス。
曲に本当に恵まれているので、いずれはソヒが引っ張る形でスタイリッシュ路線での活躍をしていってほしいなと思います。





10  키썸 (KISUM) – 100%





 フィメールラッパーonlyのサバイバル番組、"Unpretty Rap star"第1シーズンで活躍したキソムのシングル。MV冒頭に出てくる「Do Under 100% Live 100%」というフレーズと、サビの「わんはね!や~や~♪」がめちゃ気に入って朝6時のアラームにしてた。現代人が年老いて最後のときに頭で流れてる音楽って、スマホのアラーム曲になるのかも。



11  Deepshower (딥샤워) - SUMMER (Feat. JEEBANOFF, GEORGE) 





 クラブミュージックは門外漢なので完全に適当なんですが、何となくLarry Levanパラダイスガラージで流したような音楽の雰囲気に通ずる、暖かみがあってピースフルなトラックだなーと思いながら聴いてた。EPはフディ、スミンをはじめ信用できるゲストの面々が固めており夏冬兼用で気持ちよくなれる1枚でした。多幸~


12  헤이즈 (Heize) - 내가 더 나빠 (didn't know me)




 キソムと同様"Unpretty Rap star"の第2シーズンで名を上げたものの、ソロ活動以降は歌手として完全に才能が開花した人。とにかくヘイズが歌えば付きまとうのは雨、去年も"雨も降ってそれで"という大ヒット曲もあるし、どうしようもない別れの歌詞の歌をこれでもかというほど連発してて、そのどれもが忘れられないフックを持っています。アルバム単位では1番聴きました。



13 우주소녀(WJSN) - 꿈꾸는 마음으로 (Stage mix)





 中韓事務所合同の13人組グループ・ウジュソニョ(宇宙少女)。大所帯ならではのフォーメーション美とトレンディなトラックにもーう夢中になりました。これがUp-to-dateのラグジュアリー歌謡!諸事情によりしばらくは13人揃った活動ができなさそうで、10人でのステージがかなり寂しい感じです。リーダーのエクシおんにがインスタで上げるストリートスタイルのコーデが大好き。



14 Indigo Music(저스디스, 재키와이, 키드밀리, 스윙스) -180409






 Indigo Musicはラッパーのスウィンスが昨年より運営するレーベル。
 ことばが分からないのでKラッパーのよしあしの判断基準はざっくりフロウとデリバリーになるんですが、その点所属する5人ともフロウに厭味がなくて、スマートかつスキルフルなステージングしててすごく良い。ライブ動画見ても一番手のジャスディス(11月にリタイア宣言)を筆頭に生歌でいてデリバリーの強度すごいな…となります(一部オケ入ってる人もいるけど)。



15  Yubin "숙녀 "




 TLでは、一方で竹内まりや楽曲に絡む騒動とNight Tempo氏・JYP間のやり取りの件が流れてきて、他方ではウジュソニョのヨンジョンと並び、存在してるだけで面白いおばさんみたいないじられ方をしてた元Wonder Girlsのラッパー、ユビンのソロ曲。
 
 MVにせよ音楽番組のパフォーマンスにせよかなり歪んだベクトルへの強さを感じるんですが、後発のアイドル達にとってワンガってどういう存在なの…でもユビンとかソンミとかの10年選手の人たちって、アイドル(グループ)としての生をまっとうして今を生きる姿の一例を見せてくれているわけで、そういう意味ではKぽ界の色々な均衡を保ってくれてる人たちでもあるんだろうなきっと








































きっと…


10年後のソンハヨン想像したくないね

 






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最後に悩んだ16位~20位


16 A.C.E(에이스) - TAKE ME HIGHER





17  코스믹보이 (Cosmic Boy) - Fxxk The Police (Feat. NO:EL, OLNL)




18  (G)I-DLE (여자)아이들 - "WHAT'S IN YOUR HOUSE (알고 싶어)" 





19  백아연 Baek A Yeon - 말하지 않아도




20  P. O.W.E.R. FESTIVAL 2018 DEAN 딘 -하루살이 dayfly -



DEAN、見に行ってよかったライブダントツ1位…


今を約束して(前篇)



 毎週土曜日に新大久保の語学学校に通い、週1回は新宿・渋谷でダンスのレッスンを受けている。
 油断するとすぐにごっちゃになる発音や尊敬語の活用を直されながら、自分の発声に意識を向けて口を動かす。ここの…アイソレーションの後のぱっ て手上げるとこですね、次まにあわなそうだから…簡略しましょうか? という先生の提案に、ちょっとこのままで頑張りたい、です…と答えながらも、ボディイメージと鏡に映ってる自分の動きのギャップにうーん、てなる。ステ振りはできるだけ身体性に。目の前のあれこれに過敏になっているうちに、すべてがあいまいに飽和してしまっていたくたっくたの毎日が少しずつ、違ってきている実感がある。

 こうして自分自身のウィリングネスに沿って生活を再設計していく中で、これまで私の思考や感情の大部分を占めていた、(人間関係を含めての)職場の価値がみるみる比重を失っていく。結果、ひさびさ抑うつの洪水にのまれる。5月~6月にはいくら担当もとうが残業とろうが怖いもんなしだったのに。揺り戻しです。たまんなくなり退職の意向を伝えるものの、具体的なことを考えようにも双極性の波がきてしまった以上身動きもとれないし…という状況の9月10日、韓国のガールズグループfromis_9(プロミスナイン、以下プロミス)が10月にカムバック!との情報が。

 
fromis_9






 


























 カムバック(新曲リリースとそれに伴う音楽番組・バラエティ番組出演やサイン会などの活動の総称)の告知が出たとしても、日程がわかるのはまだまだ先。具体的な日付とともにティーザーやリリースイメージの小出しの発表がつづき、当日に向けて盛り上がりをみせていく…ので、この時点で初めての渡韓を計画するのは無理がある。あるんですけど。8月に思いつきでOH MY GIRLの東京でのショーケースに行った私にはもう分かっていた。ホールなどのコンサートよりも小さな会場でのステージやイベントを通して、アイドルの一挙一動を身近で目の当たりにすることが真のプレシャスモーメントだということを…



OH MY GIRL





















 




 リリースの直後の土日あたりにイベントがあるはず。YoutubeでLAでのプロミスたちの映像をみているうちに「もう韓国いくしかなくない…?」となった私の衝動は止めようもなくなっていた。

 まずは3年前に切れているパスポートの更新と書類の準備に始まり、やることは山積み。プロミスの公式ペンカフェ(ファン向けの告知とかが出る)入会のしかた、音楽番組の観覧方法、空港と市内の交通手段や両替できるスポットの確認、泊まるところ…そもそも海外が久しぶりすぎるので旅行のしおり作って総ざらい、などなど。

 頭を抱えた問題は、ひとつは前述したようにイベントが実際いつ・どのような形で行われるのかが直前にならないとわからないということ。もうひとつはメンバーとのコミュニケーションどうすんの?ってこと。ひとつめに関しては自分ではどうしようもない問題で、結局10月1日になって告知があった。従来プロミスは約束会(指切りしながらメンバーとコミュニケーションをとれるイベント)を行ってきたものの、今回は通常のサイン会になることと、オンラインショップでの応募により抽選100名様ご招待、ということが分かった。なにもできない赤ちゃんなので、ここは素直に現地の代行業者へ依頼。購入する枚数を伝えてお金振り込んで、申し込み完了。当選発表は…渡韓わずか2日前の10月10日!普通こんなもんらしい、精神の修養にいいかもね…。
 ふたつめは、サイン会でどんなこと話すわけ?そもそも韓国語が赤ちゃんなんだけどどうする…ってこと。ネットで調べると、会話文例やポストイットの質問例を親切にものっけてくれてるブログや知恵袋がぽこぽこ見つかる。けど話題をある程度想定して、それを韓国語の文にできたとして伝えられたところで、その返事が来た次は?むりでしょもう正解ないでしょ…となる。そもそもいまの時点で当選するかはわかんない⇒旅先で考えればいっか☆(実際そんな余裕はなかった…)

 10日の当選発表。もはや仕事どころじゃないので定時であがってお風呂入って(身を清めて?)、オンラインショップの発表サイトをのぞくと…いっちばん下の方、外国人とおぼしき10人のなかに…私、い~~~~る~~~~~。舞い上がるってより、なんにも準備が出来ていないことへの不安と緊張で心臓トゥグントゥグンに…旅行の間も半分以上はサイン会のことで頭を悩ませていたから、心からソウルの空気を満喫できてなかったなあ~と思う。


 いきなり話はサイン会当日に飛ぶんだけど、くじで100人の座席を決めて、メンバーの自己紹介があったあと座席順に数人ずつ列を作ってサインをもらっていく形で進行してった。この旅行で最大の困難が、ここで訪れた。
 私たち参加者はサインをしてもらうCDの各ページに、自分の名前(表記はハングルか日本語かアルファベットかで最初に選択。ハングルにした)と、あらかじめ用意したポストイットに、してほしいサインの感じの要望とか質問したいこととかを書いて貼っつけて、メンバーの所へもっていく。
この、要望・質問というやつを私は完全に勘違いしていて。まずはOKな例を挙げるんだけど。

・サインの要望:スペシャルかわいいサインしてください!⇒OK
・質問    :いま一番したいこと教えてください!
        ①なになに②なぬなぬ③その他(記入式)、とか ⇒OK

  
 もしくはYES/NOで答えられるやつ。ようするに、メンバーがその場ですぐに答えられる&対応できるような状態にしてある要望・質問であればOK、てことなんだと思う。
 じゃあだめなやつの例を挙げます…。私がメンバーの1人、チャン・ギュリに書いてもらおうと思ってたポストイット。彼女は8月までPRODUCE48という日韓共同のサバイバル番組に参加していたので、日本にかかわる質問がいいと思った…

 ・好きな日本語のことばは何ですか?⇒xxx


 ビッビーーーーー!!そらIUもイエローカード出すわ。多忙なスケジュールが始まった中で、100人分のサインしながら100人とコミュニケーションとって、脳みそも表情筋も気持ちの上でもフル回転で仕事してんのよ~~お相手は!負担を考えてよ、少しでも相手を思いやる気持ちあったら想像つくやつよ…「そういうとこ」ってまた言われちゃう。いやーもちろんスタッフがポストイット指してなんかいってたから説明はあったんだよねきっと…韓国語を理解できない状態でサイン会に参加するリスクはこういうとこにあるんですね。

 というわけで、苦労?して書いていったポストイットは1枚残してすべてひっぺがされの憂き目に。それにより、ポストイットみてもらいながら会話の糸口が作れる、とふんでいた目論見も水の泡!ほぼほぼまーっしろな頭で、もう時間ないっしょ…と少し迷惑そうなスタッフに英語で食いつき、どういう内容だったらよかった?!あといまの内容がダメなわけじゃないよね、書いてたようなことはあそこでメンバーと話してもいいよね?!と聞くとネ!オケ!の返事がもらえたので、なんとか落ち着きを取り戻せた。でもちょっと前までの私だったら、そんままなんも聞けないで屈辱~…と思いながら状況を受け入れてたと思うので頑張ったよ…。そして持ちうる限りの武器、発音からもうあやしい喃語レベルの韓国語と、通じなかったとき用の英語と、それもだめだったときのじゃぱにず愛嬌!とで、もうほぼ身一つでプロミスたちとの初対面に臨んだのでした…。



(後篇につづく?)





*次回予告…?

 

 

9月29日に誕生日を迎えたばかりのソン・ハヨン。私は無事ソンムル(プレゼント)を渡せるのか…?



 









しっくりくる場所

 
■CHARLIEのこと



BES & ISSUGI /BOOM BAP MV[2018]

 
 
 この曲のPVで舞台となっている"CHARLIE CUT SHOP"は、お世話になっている美容院であると同時に、日本で一番かっちょいいと思っているHip Hop artistのカットも手がけている。その人、ISSUGIのバースで登場するショップが、それです。
 
 
 グッドオールドシングスへの愛に溢れた内装もだけど、担当してくれるRYOTAさんの立ち居のレイドバックかげんも好きで、安心な気分になれる空間です。

 ↓MVより
 
 
 
 
 
 












漁村の私


1-20. Physical and Digital 順不同
21-22. v.a.
23-24. Mix
25.Live Act

1.   IU -Palette
2.   EXID -Full Moon(Mini Album)
3.   You'll Never Get to Heaven -Images
4.   Mac DeMarco -This Old Dog
5.   Jhene Aiko -Trip
6.   Talib Kweli -Radio Silence
7.   DJ Quik & Problem -Roseclans
8.   JJJ -HIKARI
9.   tofubeats -FANTASY CLUB
10. 柴田聡子 -愛の休日
11. 脇田もなり -I'm Only
12. 大原ゆい子 -星を辿れば(single)
13. mukuchi -party(lonely)people
14. ind_fris -Portfolio vol.2
15. DJ Pigeon -Blends
16. Enitokwa -Tealightsound
17. Omrr -Devils for my Darling
18. Felicia Atkinson -Hand in Hand
19. Ana Claudia Lomelino -Mãeana
20. Renato Motha e Patricia Lobato -Dois em Pessoa volume Ⅱ
21. Groovyroom -EVERYWHERE(Mini Album)
22. Outro Tempo -Electric and Contemporary Music from Brazil 1978-1992
23. INITIALS B.B. -SANPO 079(Taiwanese Mix)
24. 争うなら王冠燃やせ -Replica of TodakTodak
25. ゆるふわギャング Release Party@渋谷WWW





 隣に住んでる鬱の先輩の自転車は、いつも飲み終わりだったり飲みかけたりのペットボトルがほうりこんであって車体の手入れもされている気配がなかった。心の乱れはチャリンコに、と思っていたら夏も終わろうかという時期に本人を見かけなくなり、ここ1週間くらいの間にいつのまにかぼろぼろの自転車も消えていた。
 1年目のころ、話し相手を求めていた彼にしょっちゅう誘われ、観念して業務後に1度だけサイゼで食事したことがあった。だれだれとそり合わないとか上司に嫌われてるからうまくいかないとかの愚痴パレードだったので、うんうん相槌うちまくってたら「あの、あんまでかい声でしゃべらないでください」って怒られた。帰り道にカラオケいきませんかと誘われたけどまあ断る。英語の曲を最近練習してるんですって言ってた。その後ときおり聞こえてくる歌がなんなのか、他の同期にきいたらそれはEXILEだったらしい。

 今年は上司の評価におびえて仕事に行けなくなり、危うく社会の前に膝を屈しそうになる。隣の先輩はEXILEを歌うことでは救われなかった。ありとあらゆる方法で闘う。成長する魔女のアニメに自分を見出す、過去に出会った人たちと会ったり連絡するようにしたりする、ディズニーはセラピーと思い込む、ベイビーブルー色を偏愛する、仕事に持ってくお弁当をちゃんと作る。そういえばさっき、歌人のいしゃどうさんがツイートで語尾を伸ばすと鬱にならないと言っていたのですぐさま真に受ける。そうしている間にも双極性障害の波の揺り戻しが、通販サイトの世界へ閉じ込めようとしている~。世界と自分を繋ぎとめるものはなんなのかを分からないでいる~。進展の遅い恋愛に不安が爆発しそう~~~。
 
 わかってきたことは、2018年に宮城に戻って母親と暮らすことがじょじょに願望とかけ離れつつあるということだ。去年の末から石巻の実家には、弔問の対応や家の荷物・庭の片付けで忙しくしている母・姉を手伝いに毎月帰っていた。内陸側へ移転した新しい線路を通り、防潮堤の高くなった景色を仙石線から眺めて聴いていたのは、feather shuttles foreverの「海辺の歌」とかノルデスチの香りが溢れる「アイス賭博」とかだった。夏以降はそれらの曲で歌っているmukuchiのマリさんの、8月に出たNYPのアルバムが取って替わった。

 父の実家は女川の海運会社だった。少し遡れば、おそらくごろつきと変わらないような船乗り一家だったはず。水産業を営む親戚もたくさんいたけれど、通夜で聞いたところどうやら震災後は散り散りになってしまっているらしい。私のルーツは漁村なんだけど、物理的にもう戻れる場所ではなくなっている。
 Right time right place(正しい時と場所に生きる)ということを考えていて、去年の時点では仙台で母親を支えつつ暮らすことだった。でも、状況も気持ちも変わった。3年前には結婚というものを前にし、たじろいだ。いまはそうじゃない。「引き出し」を聴くと現在の私のようで、あるいは未来の私のようで泣きそうになる。そのうちいいことあってほしい。2017年の1枚。



Physical & Digital




IU -Palette




EXID -Full Moon




You'll Never Get to Heaven -Images




Mac DeMarco -This Old Dog




Jhene Aiko -Trip




Talib Kweli -Radio Silence




DJ Quik & Problem -Roseclans




JJJ -HIKARI




tofubeats -FANTASY CLUB




柴田聡子 -愛の休日




■脇田もなり -I'm Only




大原ゆい子 -星を辿れば(single)







ind_fris -Portfolio vol.2




DJ Pigeon -Blends



Omrr -Devils for my Darling




Felicia Atkinson -Hand in Hand




Ana Claudia Lomelino -Mãeana




Renato Motha e Patricia Lobato -Dois em Pessoa volume Ⅱ






v.a.

Groovyroom -EVERYWHERE(EP)




Outro Tempo -Electric and Contemporary Music from Brazil 1978-1992



mix

INITIALS B.B. -SANPO 079(Taiwanese Mix)




争うなら王冠燃やせ -Replica of TodakTodak



LIVE
 
■ゆるふわギャング@渋谷WWW